先物

先物取引1

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先物契約とは、将来のある時点において、あらかじめ決められた価格で資産(商品、金融商品)の売買を行う契約のことです。

先物の起源

先物契約がどうして必要とされるのかを確認していきましょう。

6月に収獲を控える農作物は、4月の時点では収穫時期の作物の値段がわかりません。具体的には、食料不足となって価格高騰があるかもしれないし、供給過剰となって安値で投げ売りされるかもしれないといった事態も考えられるからです。

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4月時点の農家と商人、それぞれの立場を考えると

  • 農家:どの程度の利益があるか不明で、収穫時期に供給過剰となれば十分な利益が得られません。
  • 商人:供給過剰となれば安く仕入れることができますが、不足した年には法外な高値となるかもしれません。

4月の時点で、作物の価格を保証しておきたい農家と、支払う代金を確定しておきたい商人の間で、先物契約は両者のニーズを満たすものとなります。このようなことが起源となり、先物契約が行われるようになりました。

先物には農作物など商品を対象とした商品先物の他に、株価指数や債券、通貨などを対象とした金融先物があります。

投機目的としての利用

先ほどの農家と商人の例では、将来の価格変動によるリスクを回避するために先物契約を利用しましたが、先物取引は「価格変動を見越して利益を得ようとする(投機)」という目的としても利用ができます。

この先、株価が上がると予想できる個別株を見つけたとき、個別株の先物取引で買い注文を出すことができます。その後、予想通りに株価が上昇すれば買い注文を行った時点の株価と、決済した時点の株価との差額分の利益が得られます。

株価が1000円の個別株銘柄を「1000円で3ヶ月後に買う」先物注文を行い、3ヶ月が経過すると1100円になったとします。そのとき1100円の個別株を1000円で買うことができるわけですから、100円の差額分の利益を得ていることになります。

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もし、先物取引で買ったあと株価が下落すると、逆に差額分が損失となってしまいます。「1100円で3ヶ月後に買う」注文を行ったあと価格が1000円に下落すると、1000円の個別株を1100円で買うことになるため、100円分の損失となります。

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また、先物取引では売り手にまわることも可能です。価格の上昇を見込むのであれば例のように買い注文を出して利益を狙いますが、逆に価格の下降が見込まれる状況では売り注文を出して利益を狙うことになります。

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このように、株価の上昇が見込まれる相場では、あらかじめ買い注文を出し、反対に株価の下降が見込まれる相場では、あらかじめ売り注文を出すことで利益を狙うことができます。このとき、予想が外れた場合は損失が発生することになります。

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